プラネテスという近未来の名作!
宇宙飛行士は過酷
でも未来ではサラリーマン
夢を実現する為に取った行動
主人公を責めることはできない
プラネテスの魅力は?
人間関係にあり
宇宙飛行士は過酷
でも未来ではサラリーマン
この作品は原作の漫画を元に
アニメが制作されました。
漫画とアニメとではだいぶ
中身が違います。
具体的にはアニメでは
・主要登場人物が増えてる
・物語は木星出発で終わり
ストーリーも登場人物の内面の葛藤を
描いてた部分は削られ漫画とアニメでは
まったく違うニュアンスの作品です。
どちらが良いかは何とも言えません。
どちらも魅力があり
両方とも楽しめるといっていいでしょう。
物語は今から約50年後の世界!
その頃には月に人が移住し
宇宙空間でも巨大な施設が建造され
そこでも人が暮らしてるのです。
そこでデブリ屋として働いてるのが
主人公である星野八郎太で
ハチマキとみんなから言われてます。
デブリとは宇宙ゴミのことで
人工衛星などから出た不要な部分を
宇宙に廃棄して漂ってる人工物です。
この時代ではこのデブリが
問題になっているのです。
そのデブリが軌道上に漂い
宇宙船などが衝突事故を
起こしてるからです。
ウェキペディア引用
スペースデブリは、地表から300 – 450kmの低軌道では7 – 8km/s、36,000kmの静止軌道では3km/sと非常に高速で移動している。
さらに軌道傾斜角によっては相対的に10km/s以上で衝突する場合もありえる。
運動エネルギーは速度の2乗に比例するため、スペースデブリの破壊力はすさまじく、直径が10cmほどあれば宇宙船は完全に破壊されてしまう。
数cmでも致命的な損傷は免れない。
さらに数mmのものであっても場合によっては宇宙船の任務遂行能力を奪う。
5 – 10mmのデブリと衝突するのは弾丸を撃ち込まれるに等しい。
とまぁデブリは大変危険なもので
主人公はそのデブリを回収する
仕事に従事してる宇宙飛行士なのです。
とはいえゴミを回収してるだけなので
使い道もあまりなく
生産性もないので儲からないのです。
デブリを運営してるのは
民間企業なので利益を生まない
デブリ回収事業はお荷物なのです。
社会的な意味合いが強く
慈善事業みたいなもので
あまり会社としては
本腰を入れておらず予算も少なく
デブリ回収の人員は
窓際族のような扱いなのです!
とはいえ宇宙空間での作業なので
危険も多く一歩間違えば
死ぬこともあるのです。
デブリ回収の仕事は
かなり過酷な仕事です。
そんな仕事をしてるハチマキは
宇宙飛行士でもあります。
ただ、面白いのはこの時代では
宇宙飛行士は珍しい存在ではないのです。
宇宙飛行士と言うと
私たちの感覚では選ばれたエリート
という感覚があると思います!
でも近未来においては
宇宙飛行士はごくありふれた
職業の一つでしかないのです。
考えてみれば飛行機や車も
最初は限られた人しか
運転出来なかったはずです。
でも時代が進み
安価で大量生産が可能になると
一般化して
特別なものではなくなるのです。
未来において宇宙飛行士も
そんな感じになるのでしょう。
夢を実現する為に取った行動
主人公を責めることはできない
物語が進むとハチマキは
あるキッカケで木星探査の
先発試験を受けます。
その夢を実現する為に
デブリ屋の仕事を
辞めることになります。
人類初の木星に行くのです!
先述した一般化した
ただの宇宙飛行士ではありません。
往復7年かけて木星探査に行くのです!
そこのクルーに選ばれることは
まさにエリート中のエリートです。
候補者2万人の中から選ばれるのは
たったの18人
ハチマキの決意は本気でした!
選抜メンバーに選ばれる為なら
すべてのしがらみを捨てたのです。
恋人・友人を遠ざけてしまいます。
友人も選抜試験を受けてるのですが
その意識の違いから口論となり
関係は壊れました…
「オレにはこれしかねぇ」
「だがお前は違う!」
「本気じゃねぇんだろ?」
会社も辞めて後がないハチマキと
会社の推薦で受ける友人との
意識の差がハッキリと分かります。
その意識の差が選抜試験の
結果にも表れています。
このハチマキの行動には
賛否両論ありました。
夢を叶える為には
すべてを犠牲に出来るか?
これには考えさせられましたね~
一見ハチマキは冷たいようにも見えます
でも夢を掴むというのは
多かれ少なかれ
何かを犠牲にしなければならない…
あれもこれもは都合が良すぎる
何かを得るには
何かを捨てなければならない!
確かにそうですね。
例えば、副業して成功する為に
時間を犠牲にしなければいけません。
ゲームやTV観賞、友人付き合い
の時間を返上して
作業しなければいけないからです。
口を開けて待ってても
夢は叶わないということですね。
ましてや、ハチマキの目標は
人類初の木星探査
あまりにも高すぎる目標です。
そこら辺のちょっとして
大企業に就職するのとは
わけが違います。
すべてにおいて高い能力が
求められますからね。
試験に集中しないと
合格できないでしょう。
実際にこのアニメ版の
選抜試験は見どころ満載です。
この試験を考えた
ロックスミス博士(作者)はグー
このマッドサイエンス博士は好きな
キャラクターの1人でもあります。
彼も自分の夢の実現の為に
悪魔に魂を売った人です。
あまりのその素直さに
逆に惚れ惚れしますよ…
プラネテスの魅力は?
人間関係にあり
でもなんだかんだ言っても
漫画版もアニメ版も
ハッピーエンドで終わります。
あれほど他人を断ち切った
ハチマキも最後は
人の繋がりを再確認します。
アニメはもう感動の最後でした!
漫画は木星に出発してからも
少し描かれます。
さてそんなプラネテスですが
その作品の魅力は
登場人物の魅力だと思います。
1人1人個性があり
ドラマがあるのです。
その中で今作のヒロインの
田名部 愛(タナベ)ですが
これがクセがあるというか…
自分は最初から最後までこのキャラに
感情移入できませんでした。
とにかく
愛・愛・愛と叫び
愛を押し付けるのですよ。
主義主張は人それぞれですが
それを他人に押し付けるのは
鬱陶しいたりゃありゃしない。
自分の考えが正しいと思ってる人は
ある意味厄介ですよね~
人目をはばからず
愛・愛と叫ぶのは自分には無理(笑)。
そんなタナベも終盤は
厳しい現実を突き付けられますが
世界は愛ではなく
経済で回ってますからね…
タナベよりアニメオリジナルの
クレアに感情移入してしまいます。
まぁタナベはタナベで
あれはあれでタナベの個性
なんでしょうが…
でも確かに世界中の人間が
タナベみたいな人ばっかりだったら
世界は平和なのかもね…
でも個性が無い統一された世界は
面白くないから自分は嫌ですね。
ということでこのタナベには
何ていうのかな~
最後まで愛着がわかなかった。
漫画版のタナベはもう
神様くらい達観してる感じです。
自分は結構ひねくれた性格だから
余計タナベが好きになれないのかも
とはいえ、作品自体は名作だと
思っています。
15年以上前の作品とは
思えない程のクオリティ。
将来はこのプラネテスのように
スペースデブリが問題になるのは
確実でしょう。
そのときにハチマキのような
宇宙飛行士が必要になってくるはず
宇宙資源をめぐって国家間の
争いも起きるでしょう。
建前は人類全体のものだと
言いながらね…
そんな世界の準備として
観賞をオススメするアニメです!
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