目次
散歩中の出来事
死んだんだよ…
犬の回復力
4日目
6日目
10日目
14日目
田舎の放し飼い問題
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目次
散歩中の出来事
もう10年以上前の話になります!
その当時、犬を飼っていたのです。
名前はチャーボー(オス)
犬種のビーグルの雑種になります。
その犬は元々叔父さんが
飼ってた犬で父親が弟である叔父から
譲り受けた犬だったのです。
叔父さんもその当時は三匹も
飼っていたので負担が大きく
手放しても仕方ない感じでした。
その譲り受けた犬は
叔父さんが飼っていた最初の
犬の子供でした。
親犬は純粋なビーグルで名前はリリ
そのリリから生まれたのがチャーボーです。
とにかくこのチャーボーは
甘えん坊で誰が来ても
吠えない犬でした(笑)。
その犬を飼い始めてから
数年が経った頃
いつものように散歩に
出掛けることにしました。
そしてその時に何故か
いつもと違う散歩のコースを
歩くことにしたのです…
いつものコースだと
飽きるし犬にとっても
新鮮でいいだろう
そんな軽い感じで決め
いつもと違う道を散歩することに
なったのでした。
しばらくして歩いていた時でした!
それは突然起きました!
歩いていたら
イキナリ他の犬が突然
飛び掛かって来たのです!
急な出来事だったので
ビックリして体が硬直してしまい
対処できる余裕はありませんでした。
そしてうちのチャーボーの
脚にガブッと嚙みついたのです。
「キャイ~ン、キャイ~ン」
と泣き叫び自分を見て
助けを乞うように吠えたのです!
そこでハッと我に返り
嚙みついてきた犬の脇腹にむけて
思いっきり蹴ったのです!
「キャワン🙀」
と、まるでバイオハザードに
出てくるゾンビ犬のような叫び声を
あげて走って逃げていきました。
そしてよくその犬を見たら
知ってる犬でした。
あ~あれはこの近くで飼ってる犬だ!
そう思ってるうちに
その犬の飼い主である主人が
騒ぎを嗅ぎ付けて来ました。
うちのチャーボーが
後ろ脚から血が出てきてるのを見て
状況を察知したみたいです。
いや~申し訳ない
ちょっとなら大丈夫だと思い、放したんだよ~
まぁ田舎ではよくあることでした!
家が密集してない地域ですから
散歩が面倒だったりすると
放したりする人がいたのです。
だが、こうして惨劇が起こり
大丈夫じゃない事態が起きました。
ちゃんとしつけもしてない犬を
放したらどうなるか
想像がつかなかったのでしょうか…
そしてその犬はまぁまぁの
大型犬だったので
放し飼いにするには危険でした。
ともかく非は100%あちらが
悪いことは明白でした。
そのこともあちらの飼い主は
理解しいていたので
治療費はこちらが出しますので後でいくらか教えて下さい
当然の対応でしたが
こっちは頭にきて言いたいことが
ありましたが
その途中でもチャーボーが
ワンワン泣き叫んでいるので
今はそちらを
どうにかすることが先決でした。
「わかりました。あとで伺います」
と一言で済ませて
チャーボーをどうするか考えました。
もう完全に嚙まれた後ろ脚は
痛みで動かせそうにありませんでした。
仕方ないので抱きかかえて
家まで帰ることにしたのです。
ですが途中で疲れて
抱きかかえて帰るのは
流石に無理と判断しました。
チャーボーも大型ではないが
中型で雑種なのでビーグルよりも
大きかったのです。
そこで近くの知り合いの家を訪ね
事情を説明して少しの間
チャーボーをここに
置いてくれと頼みました。
置いてるあいだに自分は先に家に帰り
車でその置いてきた家まで戻り
車にチャーボーを乗せて
帰ることにしたのです。
ところがそんなこと犬には
分かりません。
車をとりに家まで行こうとして
チャーボーから離れたら…
ワンワン泣き叫ぶ声が響きました。
恐らく、捨てられたと勘違い
したのでしょうね…
車でその家に戻って来た時には
泣きながら尻尾を振ってました。
そしてすぐに動物病院に
連れて行ったのでした。
そしたら、すっかり大人しくなり
注射も打ったのですが
暴れることはありませんでしたね。
で…肝心の脚の具合はというと
レントゲン検査をして
傷の具合を医者から説明を受けました。
そしたら少し神経がやられてるとのことで
思ったほど重症だと分かりました。
話によると…
最悪神経がつながらず
脚は使えなくなる場合も
あるとのことでした…
その話を聞いて絶望しましたね…
嚙みつかれたところが
悪かったみたいであと数センチ
ズレてたら問題なかったみたいです。
この話を聞いて
これは治療費だけでは済まんぞ
と、怒りがこみ上げてきましたね…
最悪歩くことができなくなるのです。
これが犬ではなく人だったら
慰謝料とかの話にもなります。
そして医者によれば
もう少し様子をみてみましょう
ということになり帰りました。
この出来事を家族や
前の飼い主である叔父さんにも報告。
翌日に加害者の飼い主のところに
行くことにしてその日は終わりました。
死んだんだよ…
そして翌日!
なんやかんやで保険がきかない
動物病院に結構な金額を
請求されたこともあり
こっちは100%被害者です!
あちらが悪いことは明白だし
歩けなくなる可能性も示唆され
復讐心がたぎっていました。
治療費だけでは済まさんからな
たっぷり誠意(?)を
見せてもらおうではないか
そんなことを考えながら
放し飼いにした家に向かい
そして到着しました。
そしたら婆さんが出てきて対応
してきました。
主人は仕事で居ないとのこと…
(ふん、まぁいいかぁ~)
早速昨日の治療費の領収書を見せ
治療費をまずはもらいました。
そしたら…
「今回はこちらが悪かったんだが
ここで手打ちで勘弁してけろ」
そんなことを言ってきたのです!
(( ゚Д゚)ハァ?ふざけんな!ババァ)
(こっちは歩けなくなるかもしれないんだぞ)
と、思っていた時
次の言葉で面を喰らいました。
いや~実はうちの犬が昨日死んだんだよ…
エッ💦‼
死んだ⁉
まったくの予想外の言葉でした…
そういえばここに着いた時
犬の姿が見かけなかったな~
「あらからしばらくして犬小屋に
戻ってきたら元気がなく、
数時間後に死んだんだよ…」
もう言葉が出てきません!
考えられる原因は一つ…
噛みつかれたチャーボーを
助けようとした時にその犬の脇腹を
思いっ切り蹴ったことでした。
しばらくしてから死んだということは
最初はまだ生きてたということ…
でも戻って来た時には
元気がなかったという…
おそらくですが
蹴った衝撃であばら骨が折れ
折れた骨が内蔵を傷つけたのでは?
それしか考えられませんでした…
そしてもう遺体はもう
土に埋めたとのことでしたので
検証もできません。
本当の死因は分からないものの
まぁ自分の蹴りが原因の一つ
なのは間違いないでしょう。
この話を聞いて、先程あれだけ
敵討ちをするような張りつめた
気持ちがしぼんでしましました。
急になんかこっちが悪いような
気分になり、強くモノを言えなく
なったのです。
だからと言って、ババァは…じゃない
おばあさんは自分を責めるような
感じは見受けられませんでした。
元々こんなことになったのは
犬を放したことが原因だと
分かっていたからです。
でも可愛がってた愛犬が
亡くなったこともあり
もう勘弁してくれとのことでした。
その話をされ
もうこれ以上ああだこうだ
言えなくなったのは確かです。
まさか死んでるとは思わず
想定外の出来事に
面を喰らったのです。
「孫も犬が死んで昨日
泣いてたんだよ~」
「なんでお父さん○○を
放したの?」
「孫が息子に犬を放したことを
責め立ててケンカになってな~」
トドメでした…
もうこれ以上、
何も言えなくなったのです。
ここはもうお互いに
痛み分けでいいんじゃないか?
ここで引かないと
泥沼な展開になりそうでした。
あっちが悪いとは言え
こっちも犬を死なせてしまった以上
これ以上は止めておこうとなりました。
でもだからと言って
すべてがスッキリしたわけでは
ありませんでした。
殺してしまった罪悪感は
ありますが
それでも、こっちは脚に
後遺症が残る可能性がある…
もし、一生脚が使えなくなったら?
自分だったら人生が狂う程の
出来事に値します。
それを一回の治療費だけで
収めることはやはり
なんかモヤモヤしてきたのです。
でも家族や叔父さん達は
「もうそれ以上、何も言うな」
でした…
やはりそこは田舎…
見知った間柄ですから
トラブルを起こしたくないようです。
まぁ納得はできないものの
相手の犬を死なせたこともあって
これで終わりにしました。
犬の回復力
そこからのチャーボー…
それから2日ぐらいは
チャーボーも痛みで
犬小屋から外に出て来ませんでした。
でも3日目にはだいぶ痛みが
引いたみたいで
元気になってきました。
だが、相変わらず
嚙まれた脚は曲げて
3脚の脚で立っていました。
4日目!
4日目には大分元気になり
ナント‼
散歩に行きたいような素振りを
見せました。
う~ん、迷いましたね~
もし悪化したら…
そうよぎったからです。
だが犬小屋ばっかりでは
確かにストレスが溜まります。
ちょっとだけ、ほんの数分だけ
外に連れ出すことにしました。
ところが…
やはりまだ3つの脚で歩くのは
かなりの負担がかかるらしく
大変そうでした。
嚙まれたのは後ろ脚でしたから
片足でジャンプするような感じで
歩くことになるのです。
歩くスペースが遅くなったら
立ち止まって、しばらく休み
また歩き出す…
そんな感じでその日は終わります!
6日目!
この頃になると
だいぶ良くなり3つの脚での
歩き方も慣れてきました。
この日からいつもの散歩コースに
挑戦してみました。
そしたら元気に3本脚で
ピョンピョン跳ねながら
歩くではないですか。
精神的にはすっかり
元に戻ったという感じです。
動物の前向きな姿勢を見て
感嘆しましたね…
これが人間なら
自暴自棄になったり
やけを起こしそうなものですが
そんな素振りは見せず
一生懸命に生きる姿を見て
何かを学んだような感覚でした。
相変わらず片方の脚は
曲げたままなのが
心配でしたが…
10日目!
この頃になると
もう元気に飛び回ってました。
普通に40分の長い散歩コースも
余裕で歩けるようになり
時折ケガをした脚も動いていました。
それでもその脚を使って
歩くことは出来ませんでしたが
立ち止まる時は地に着いていました。
14日目!
ナント‼
ケガした脚で普通に
歩けるようになりました!
パチパチパチパチ‼
そして走ることも出来て
普通に生活出来るようになったのです。
この時はもう完治したと
思っていて大丈夫だと感じました。
いや~なんか感動ものでしたね~
3本の脚で歩くのを見て
痛々しかったのですが
そんな状況にもめげずに
生きることに諦めない姿勢に
感動しましたよ。
ところが…
しばらくしてから
あることに気付きました。
垂直にジャンプ出来ないのです!
前方に向けて走りながら
ジャンプは出来るのですが
立ち止まって垂直に上に向かって
ジャンプが出来なくなっていたのです。
よく前は自分の犬小屋にジャンプして
犬小屋の上で座るのが
好きだったのですが
(こんな感じ)
それをしようといていたところ
力が入らないのか
ジャンプ出来ずに転んだのです。
やはり後遺症は残りました!
完全には治らなかったのです!
結局これは最後まで
治ることはありませんでした。
少し残念なことですが
不幸中の幸いと言うべきかな⁉
脚が完全にマヒしなかっただけ
良かったのかもしれません。
本人はどう思ってるのか
分かりませんが
普通に生活を送れて
良かったと思っています。
田舎の放し飼い問題
晩年は…
結構長生きしました。
人間と同じく耳が遠くなったり
目が悪くなり老犬になりました。
顔や体毛も白くなり
力も以前よりは衰えました。
このまま静かに
最後を迎えて欲しかったのですが
たまたま以前の飼い主である
叔父さんが遊びに来て
勝手に放してしまいました…
自分はそのことを知らずに
ゲームしていた時でした。
叔父さんがきて
「チャーボーが車に引かれて
死んでた」
「エッ………」
愕然としましたね…
その現場に行ったら
家の近くの道路に
横たわっていました…
「なんで放したの?」
「いや~もう年だから自由に
してやりたくて…」
………
見たら体の半分が裂けていました。
とても見ていられなかったですが
このままにしておくわけにも
いきません。
放した犬に嚙まれ酷い目に遭い
今度は放されて車に引かれて
死にました…
どちらも放したのは人です!
犬自身は悪くありません。
田舎だから放しても大丈夫…
自由にしてやりたい…
叔父さんもあの時の主人も
どちらも悪気があって
放したわけではないのは分かりますが
ちゃんとしつけをしない犬を
放したらどうなるか
想像出来ませんでした。
田舎でも小学生も通る道です。
もし自分の犬が子供に
襲い掛かったら…
とか考えないのでしょうか?
犬を飼うことは
ただただ可愛がるだけでは
無責任です。
今回のように良かれと思って
やったことが不幸な事故に
なることだってあるのです。
最後の最後に残念なことに
なってしまいましたが
今でもチャーボーの姿は
忘れられません。
年齢15歳でした!
車に引かれたのも
年を取り耳が悪くなっていたのも
原因の一因でしょう。
現在はその叔父さんは
近くに家を建て住んでいます。
そして今は2代目の
チャーボーを飼ってます。
2代目チャーボー
今回の主人公の初代チャーボーの
写真も載せたかったのですが
そのデータが前のスマホに
入ってて壊れて電源さえつかない💦
なんとかならんかな~
そして今…
自分も時々、散歩に連れて
先代チャーボーを重ねながら
その犬と接しています。
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